2025年12月12日に配信が始まった「iOS 26.2」のアップデートで、iPhoneのファイル共有機能「AirDrop」に新たなセキュリティ対策が導入されました。この新機能は「AirDropコード」と呼ばれ、連絡先に登録されていない見知らぬ相手とAirDropのやり取りをする際に、受信側の端末に表示されたコードを送信側が入力しなければ送信が完了しない仕組みです。
Appleは導入理由を具体的に明かしていませんが、この機能は主に公共の場などで見知らぬ相手に卑猥な画像や動画を一方的に送り付ける、いわゆる「AirDrop痴漢」行為の対策としての効果が期待されています。

従来の「すべての人」設定は「受信しない」に変更するしか防御手段がありませんでしたが、AirDropコードの導入により、利便性を維持しつつも不特定多数からの意図しないファイル受信を実質的に防止できるようになります。一度コードで共有した相手は、30日間受信者として表示され続けるという仕様も付帯しています。
ネット上の声5選
- 長年問題視されてきたAirDrop痴漢への対策がようやく具体化され、被害に遭うリスクが減ると安堵する声が多い。
- コード認証という手間は増えるが、安全性の向上には代えられないため、設定を推奨する意見が目立つ。
- 「連絡先のみ」では不便だが「すべての人」は危険という中間層のニーズに応えた、実用的なアップデートだと評価されている。
- この新機能が広く知られ、多くのユーザーに活用されるよう、Appleや通信事業者に更なる周知を求める意見。
- 今回の対策で抑止効果は期待できるが、悪質な行為者は他の手段に移行する可能性があるため、継続的なセキュリティ強化を望む声。
(※引用ではなく、Web上で目立った論調・感想をまとめたものです)
AirDrop痴漢の豆知識 5選
- AirDrop痴漢の手口と定義 AppleのAirDrop機能で、受信設定を「すべての人」にしているユーザーを探し、そのデバイスに無断で不快な画像やわいせつな画像を送り付ける行為です。主に電車や街中など、ターゲットが特定しにくい公共の場で犯行が行われます。受信側にはファイルプレビューが強制的に表示されるため、精神的な苦痛を与えるのが目的です。
- 設定変更による従来の対策 iOS 26.2以前でも、AirDropの設定を「受信しない」または「連絡先のみ」に変更することで、見知らぬユーザーからのファイル受信を完全に拒否できました。しかし、「連絡先のみ」に設定していると、その場で連絡先を交換していない知人との急なファイル共有ができないという利便性の問題がありました。
- 法的な罰則 この行為は、送付された画像の内容や、行為が行われた状況によって、法的に罰せられる可能性があります。多くの場合、各都道府県の迷惑防止条例(わいせつ図画陳列等の罪)が適用され、悪質なケースでは刑法上のわいせつ電磁的記録等送信頒布罪(公然わいせつ罪に相当)が成立する可能性もあります。
- AirDropを悪用した他の迷惑行為 痴漢行為以外にも、AirDropの機能を利用して宗教や投資の勧誘、スパムメッセージなどを不特定多数に送り付ける行為も確認されています。AirDropの通信範囲は近距離に限定されるため、ターゲットを絞りやすく、直接的な接触を避けられるため、迷惑行為に悪用されやすい傾向があります。
- 新機能「AirDropコード」の効果 iOS 26.2で追加された「AirDropコード」は、従来の「連絡先のみ」では対応できなかった、急に知り合った人との安全なファイル共有を可能にします。コード認証というワンステップを加えることで、意図しない第三者からの受信を完全に防ぎ、痴漢行為の抑止力として非常に高い効果を発揮することが期待されています。


