初代Macintosh128Kの電卓デザインに秘められたスティーブ・ジョブズのこだわり

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1984年に発売された初代 Macintosh に標準搭載された電卓アプリ。その見た目が実は、アップル創業者のスティーブ・ジョブズ自身が、わずか10分ほどパラメータをいじって「これでいい」と決めたデザインだったことが、当時の開発者の証言から明らかになっています。

当時、開発を担当していた Chris Espinosa は「背景の色が暗すぎる/線の太さが間違っている/ボタンが大きすぎる」といったジョブズからの修正指示を何度も受け、最終的には「自分で自由に調整できる“Calculator Construction Set”」というツールを作成。ジョブズはその中で好みに応じてボタンサイズ・線の太さ・背景パターンなどを調整し、10分ほどで完成形を出したといいます。

こうして完成した電卓の画面デザインは多年にわたって Mac OS のスタンダードとなりました。この記事ではその背景と当時のネットの反響、そして同時期に存在したグラフィックスライブラリ QuickDraw の豆知識もあわせて紹介します。

ネットのコメントでは、
「ジョブズが10分?恐るべき決断力」/「見た目がシンプルなのに妙に惹かれるデザイン」/「あの電卓、そんな逸話があったとは」/「UIデザイン史の小ネタとして最高」/「昔のMac使ってた身として嬉しい裏話」
といった声が寄せられています。


QuickDrawの豆知識 5選

  1. “GrafPort”という描画領域
    QuickDraw では「GrafPort(グラフポート)」という、ウィンドウや画面上の描画対象となる論理的な領域が定義されており、描画命令はこの領域を通じて行われていました。
  2. 「Region(領域)」という任意形状のピクセル集合
    図形の合成・差し込み・交差といった操作が可能な「Region」データ構造が組み込まれ、ウィンドウ重なりやクリッピングの処理が効率的に行われていました。
  3. 最初は白黒1ビット深度で設計された
    QuickDraw はもとも黒白(1ビット)表示向けに設計されており、初代 Macintosh の画面サイズ (512 × 342) 等に合わせてチューニングされていました。
  4. カラー化の拡張「Color QuickDraw」へ進化
    後に Macintosh II などで複数色・高解像度対応が求められ、「Color QuickDraw」あるいは「32-Bit QuickDraw」へと拡張されました。
  5. 時代を超えて使われた遺産的ライブラリ
    QuickDraw はクラシック Mac OS の中心的グラフィックス基盤であり、後の Mac OS X 時代でも互換性のため残されていましたが、最終的には最新のグラフィックス技術に置き換えられました。
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