AppleはiPhone 14およびiPhone 15ユーザー向けの衛星通信サービスの無料期間を、さらに1年間延長すると発表しました。
対象となるのは、2025年9月9日午前0時(PT)までに衛星機能対応地域でデバイスをアクティベートしたユーザー。これにより、当初2年の無料期間がさらに2026年11月まで延びます。以前にも2023年に延長がありましたが、今回また下支えとなる措置です。加えて、iOS 18では、衛星通信を使ったテキスト送信機能が追加され、日本を含む多くの国で利用可能となります。さらに、Apple Watch Ultra 3でも衛星接続が可能になることが明らかになりました。
iPhoneの衛星通信機能について
iPhone 14以降のモデルでは、携帯やWi-Fiの電波が届かない場所でも、安全確保のために衛星を使って通信が可能です。主な機能は以下の通りです:
- Emergency SOS via satellite(緊急SOS)
電波が届かない緊急時に、衛星経由でテキストを通じて緊急サービスに連絡できます。クリアな空と地平線が見える場所でご利用いただく必要があります。サポート地域には日本も含まれています。 - Messages via Satellite(衛星テキスト)
iOS 18以降、この機能を使ってSMSやiMessageを衛星経由で送信可能。グループメッセージや画像送信には非対応です。送信には、こちらも空の見通せる場所が必要です。
技術的には、iPhoneにはGlobalstarの低軌道衛星と通信するための専用アンテナが搭載されています。通信には比較的低い帯域を使い、時間はかかるものの、数十秒程度で送信可能です。また、方向を画面のガイドに従って向けることで接続する仕組みです。
これにより、従来の携帯網が届かない場所でも、緊急時やアウトドアなどで確実にメッセージを送れる安心機能として、高く評価されています。



