米金融大手JPMorganのサミック・チャタジー氏によると、Appleは初の折りたたみ式iPhone(通称「iPhone Fold」)を2026年9月に1,999ドルで投入する計画です。これは当初予想の2,100~2,300ドルより低く、競合のSamsung Galaxy Z Fold 7(256GB版で約1,999ドル)とほぼ肩を並べる価格となり、手の届く高級モデルとして市場拡大を狙っていると見られます。
同モデルは7.8インチの内ディスプレイと5.5インチの外側ディスプレイを備え、折り目(クリース)がない新技術が採用される可能性が高く、「滑らか」で洗練されたユーザー体験を提供する見込みです。
JPMorganの予測では、2027年度には1,000万台〜1,500万台程度、さらには2029年度には年販4,500万台規模まで成長し、最大で650億ドルの収益が見込まれ、Appleの収益拡大に大きく貢献する可能性があります。
Appleの参入は折りたたみスマートフォン市場全体にリフレッシュ効果をもたらし、競合各社の競争も激化する見通しです。革新的な設計と価格戦略によって、Appleが“折りたたみ市場”の新たな中心となる可能性が高まっています。
各社の折りたたみスマホの価格(2025–2026時点)
- Apple iPhone Fold(仮称):発売予想は2026年9月、価格は約1,999ドル(競合に近い価格戦略)。
- Samsung Galaxy Z Fold 7:発売時の価格は約1,999ドル(256GBモデル)、欧州では1,799英ポンド程度で提供。
- Samsung Galaxy Z Flip 7 FE(低価格版):約899.99ドルからスタート。ただし、Exynosプロセッサ採用で性能面では妥協もあるため、コストパフォーマンスが議論に。
- Motorola Razr 2025(標準モデル):折りたたみ「クラシック」型、約699ドル。手頃な価格帯で折りたたみ入門向け。
- Motorola Razr Plus 2025:中級グレード、Snapdragon 8s Gen 3搭載、約999ドル。
- Motorola Razr Ultra 2025:最上位モデルでAI機能や高性能カメラ搭載、約1,300ドル。
- Huawei Mate XT(トリプル折りたたみ):中国発の三つ折り型スマートフォン。価格は**約2,800ドル(7,499元)**と非常に高額で、一部報道では非常に高価と批判されています。
Appleが1,999ドル前後という戦略的価格を採用すれば、「高級」ながらも競合Fold機と同等のレンジで市場拡大を期待できる状況となります。これにより、SamsungやMotorolaなどの既存メーカーも価格/技術面での競争圧力を強められ、折りたたみスマホ市場が一段と成熟する可能性があります。



