Appleが自社製ブラウザSafariを発表してから20年以上、常にパフォーマンス、先進Web対応、プライバシー保護、エコシステム連携を軸に進化してきました。
モバイル対応やUI刷新、AI機能の搭載といった最新のアップデートは、現代の多様なユーザーのニーズに応えながら進化し続けている証です。
1. 2003年:Mac用ブラウザとして登場
- Appleは2003年1月のMacworldで、初の自社製ブラウザ「Safari」を発表。これはパワフルで高速なJavaScript処理を目指し、OS X 10.3「Panther」に標準搭載されたブラウザとして登場しました。
wired.com - 背後には、KHTMLを基に開発されたWebKitエンジンがあり、これは後にオープンソース化され、Web開発の基盤となります 。
2. 2005–2007年:WebKitの普及とWindows展開
- 2005年、WebKitはオープンソース化され、SVGやHTML5など先進技術への対応が進む 。
- 2007年にはWindows向けSafariが提供開始され、Apple製品だけでなくPCユーザーにも利用されるようになりました 。
3. 2010年:Safari 5と高速化の追求
- 2010年、WWDCでリリースされたSafari 5は、新Nitro JavaScriptエンジンを搭載し、DNSプリフェッチによるページ読み込みの高速化を実現。
wired.com - また、読みやすい記事表示を可能にする「Safari Reader」や拡張機能マネージャを備え、機能面でも革新しました 。
4. モバイル時代の先駆け:iPhoneの登場以降
- iPhone(2007年)やiPad(2010年)の登場により、Safariはモバイルブラウザとして広く普及し、米国で約54%のシェアを獲得。
lifewire.com - iOS 15(2021年)では、タブや検索バーのUI刷新、拡張機能の採用、タブグループ導入など、大規模な進化を遂げます 。
5. macOSとの連携とプライバシー重視の強化
- OS X Yosemite(2014年)では「Handoff」や「Continuity」機能で、Safariを含むApple製デバイス間の連携が強化されました。
time.com - macOS Big Sur(2020年)以降、Safari 14はWebP・HTTP/3など最新Web標準や、パスワード漏洩警告、プライバシーレポート機能を導入。
en.wikipedia.org
6. 最新の進化:Safari 17/18とAI対応
- 2023年にリリースされたSafari 17では「プロファイル」機能導入やプライベートリレーなど、プライバシーとマルチセッション強化が実現 。
- 2024年のSafari 18では「AIハイライト」など、画面内の重要箇所を自動で強調表示するAI機能が新たに加わりました 。