元AppleのチーフデザイナーであるJony Ive氏が、OpenAIのCEOサム・アルトマン氏と共同で開発中の新しいAIデバイスが、Steve Jobs氏の未亡人であり著名な慈善家であるLaurene Powell Jobs氏の強力な支持を受けています。このプロジェクトは、Ive氏のハードウェアスタートアップ「io」がOpenAIに約65億ドルで買収されたことにより本格化し、テクノロジーと人間の関係性を再定義することを目指しています。
Ive氏は、iPhoneの設計に携わった経験から、スマートフォンやソーシャルメディアがもたらす精神的健康への影響やスクリーン依存といった負の側面に責任を感じており、より人間中心で倫理的なテクノロジーの創出を志向しています。新デバイスは、スクリーンレスで首から下げるタイプのコンパクトなAIアシスタントとして構想されており、ユーザーの文脈や周囲の状況を理解し、自然な対話を可能にすることを目指しています。

Powell Jobs氏は、Ive氏のデザイン会社LoveFromやioに初期から投資しており、今回のプロジェクトにも深く関与しています。彼女は、現代のテクノロジーが若者の精神的健康に与える影響を懸念しており、Ive氏との協業を通じて、より責任あるイノベーションの実現を目指しています。
この新しいAIデバイスは、スマートフォンやPCに次ぐ「第3の主要デバイス」として位置づけられ、OpenAIのChatGPT技術とIve氏のデザイン哲学が融合した製品となる予定です。プロトタイプは既に完成しており、Powell Jobs氏はその進化を「刺激的で変革的」と評価しています。
Laurene Powell Jobs氏のプロフィール
- 氏名:Laurene Powell Jobs(ローレン・パウエル・ジョブズ)
- 生年月日:1963年11月6日(61歳)
- 出身地:アメリカ合衆国ニュージャージー州ウェストミルフォード
- 学歴:
- ペンシルベニア大学(政治学・経済学)
- スタンフォード大学経営大学院(MBA)
- 主な活動:
- 2004年に設立したEmerson Collectiveの創設者兼会長。教育改革、移民支援、環境保護、メディア支援など多岐にわたる社会課題に取り組む 。
- 1997年にCarlos Watson氏と共同でCollege Trackを設立。低所得層の学生の大学進学を支援するプログラムを提供 。
- 2015年にXQ Instituteを設立し、アメリカの高校教育改革を推進 。
- メディア分野では、The Atlanticのオーナーであり、AxiosやProPublicaなどにも投資 。
- スポーツ分野では、NBAのワシントン・ウィザーズやNHLのワシントン・キャピタルズを所有するMonumental Sports & Entertainmentの株主 。
- 個人資産:約156億ドル(2025年3月時点) 。
- 家族:故Steve Jobs氏との間に3人の子供(Reed、Erin、Eve)がおり、カリフォルニア州パロアルトに在住。



