2025年5月初旬、米連邦通信委員会(FCC)の認証サイトに誤って掲載された写真により、マイクロソフトとASUSが共同開発中とされる「Project Kennan」の存在が明らかになりました。このデバイスは、ASUSの次世代ポータブルゲーミングPC「ROG Ally 2」をベースにした、Xboxブランドの携帯ゲーム機と見られています。
リークされた写真には、白と黒の2つのモデルが写っており、白いモデルは「ASUS ROG Ally 2」、黒いモデルは「Project Kennan」と推測されています。黒いモデルの左上には、Xboxのロゴが確認でき、ASUSの既存製品をベースにしたデザインであることが伺えます。これらのデバイスは、インドネシアの認証機関「SDPPI Postel」のデータベースにも登録されており、認証番号はRC73XA(109908/DJID/2025)、RC73YA(109880/DJID/2025)で、いずれも「ROG Ally2」と明記されています。
「Project Kennan」は、Windows 11を搭載し、PC Game PassやXbox Play Anywhereタイトルに対応することが予想されています。ただし、すべてのXboxゲームに対応するわけではなく、主にPC向けのゲームに限定されると見られています。完全なXbox携帯ゲーム機は、2027年頃の登場が見込まれています。

一方、ASUSの「ROG Ally 2」は、前モデルから大幅にスペックアップされたポータブルゲーミングPCです。プロセッサには、AMD Ryzen Z2 Extreme(Zen 5アーキテクチャ)を採用し、最大64GBのRAMと1TB~2TBのストレージを搭載することが予想されています。ディスプレイは7.4~8インチで、120HzのリフレッシュレートとVRR(可変リフレッシュレート)に対応し、バッテリーは99WHrまたは80WHrのオプションが用意されるとされています。
ASUSは、2024年6月に「ROG Ally X」を発表しており、バッテリー容量を2倍の80Whに増強し、24GBのLPDDR5Xメモリや1TBの大容量SSDストレージを搭載しています。また、ジョイスティックの耐久性向上やD-Padの精度向上など、ユーザーフィードバックを反映した改良が施されています。これらの特徴は、「ROG Ally 2」にも引き継がれる可能性があります。
「Project Kennan」と「ROG Ally 2」は、2025年5月19日に開催されるMicrosoft Build 2025や、5月20日から始まるCOMPUTEX 2025で正式発表されると見られています。これらのイベントで、マイクロソフトはWindows 11 PCとしての新たなXboxゲーム体験に焦点を当て、ASUSは「ROG Ally 2」のハードウェア詳細を発表する可能性があります。
今後、マイクロソフトとASUSの協業による「Project Kennan」が、ポータブルゲーミング市場にどのような影響を与えるのか、注目が集まっています。