米Appleは2025年12月1日と4日、複数の部門で副社長クラスを含む幹部の人事異動・退社を発表した。特に注目されているのが、2018年から同社の機械学習/AI戦略を率いてきた上級副社長の John Giannandrea 氏の退任(2026年春退職予定)と、デザイン部門を長年担ってきた Alan Dye 氏の退職。さらに、約30年にわたってオペレーション部門を支えてきた元COOの Jeff Williams 氏も同年内の退社を予定している。これに伴い、AI部門には元GoogleやMicrosoftで実績を持つ Amar Subramanya 氏が新たに副社長として迎えられた。
一連の幹部流出と後継人材の補充は、社内の新陳代謝を意図した構造改革とみる向きがあるが、一部では、2026年に就任15年目を迎えるTim Cookの退任、すなわちCEO交代に向けた“布石”ではないか、との憶測も浮上している。だが、現在のところ、公式には何ら次期CEOや退任時期に関する発表はなされていない。
AppleはAI競争が激化するなか、競合他社への技術者流出を防ぎつつ、自社のAI戦略を刷新しようとしているようにも見える。しかし、旧来のデザインやオペレーションの“屋台骨”が抜ける今回の動きは、内部からの不安の声も少なくない。今後、誰が後継のCEOになるのか、Appleがどのような新体制を敷くのか。2026年、同社の人事動向から目が離せない。
ネット上の声5選
- 「AI部門を支えてきた重鎮が続々と辞めてる……これって完全に“世代交代”の合図だろう」
- 「新しいAI副社長はGSuiteやMicrosoft出身って聞いたけど、大企業文化がAppleと合うのかな?」
- 「Tim Cookがいつ辞めても驚かない。だってもうCEO歴15年だし、普通に“潮時”だろ」
- 「デザイン担当がメタ(Meta)に移ったって…最近のAppleって前ほどワクワク感がなくなったよね」
- 「でもこれでAppleがまた“再びイノベーション”に向かうなら、それはそれで期待したい」
(※引用ではなく、Web上で目立った論調・感想をまとめたものです)
ティム・クックCEOの豆知識 5選
- Steve Jobs亡き後の引き継ぎ人 — Cookは2011年に故ジョブズからCEOの座を引き継ぎ、以降14年以上にわたってAppleを率いてきた。
- 管理・オペレーションに強み — Cookは「オペレーションの天才」と評され、サプライチェーン管理やハードウェアの大量生産、高効率物流などでAppleを支えた。
- 資産価値の大幅拡大を実現 — 彼がCEOに就任した当時、Appleの時価総額は約3,500億ドル。そこから数兆ドル規模へと飛躍させ、世界有数の巨大企業を築いた。
- 革新の“安定期”を選んだ経営手法 — 初代iPhoneやiPadなどのような「革命」を起こすよりも、安定した成長と拡張、既存製品の改善サイクルを重視。これにより一貫したブランドと品質の維持を図った。
- 世代交代の可能性に常に直面 — 2025年以降、Cookの退任・交代の可能性が報じられており、後継候補としてはハードウェアSVPの John Ternus 氏などの名が挙げられている。


