Appleは、現在ほとんどのMacに搭載している「Appleシリコン(Mシリーズチップ)」について、従来の単独製造先であるTSMCだけでなく、かつてMacにCPUを供給していたIntelに製造を委託する可能性が浮上しています。
アナリストの報告によれば、Intelは2027年ごろから、主にローエンド向けのMシリーズチップ生産を担う見込みであり、Apple側としては製造拠点を一極集中せず、多角化を図ることでサプライチェーンの安定性や製造コストの最適化を目指していると考えられています。
なお、設計はあくまでAppleが引き続き行い、Intelはあくまで「製造パートナー」として機能する可能性が高く、Mシリーズの性能やソフトとの互換性において大きな変化はないと見られています。
ネット上では賛否さまざまな反応が広がっています。ネットのコメントでは、「供給先を分散するのは賢明」「TSMCだけに頼るのはリスク」「Intel製でもApple設計だから違いはほとんどない」「コストカットのにおいがする」「中国・台湾リスクへの備えになる」といった声が寄せられています。といった声が寄せられています。
Appleとしては、過去にIntelから離れてAppleシリコンに移行した経緯がありますが、再びIntelの製造能力を取り込むことで、将来的な供給の柔軟性や価格交渉力、地政学リスクの軽減などを狙っている可能性が高いようです。
Appleシリコンの豆知識5選
- Appleシリコンは、MacのCPUアーキテクチャをこれまでのIntel x86系から、Appleが設計したARM系に切り替える目的で開発された。
- 最初のAppleシリコン搭載Macは2020年11月に登場し、その後2023年までにIntel製Macは全廃され、完全に移行が完了した。
- Appleシリコン(Mシリーズ)は、単にCPUだけでなくGPUやメモリ管理、AIアクセラレーションなどを統合した“システム・オン・チップ(SoC)”として設計されており、省電力かつ高性能であるのが特徴。
- 現行ではTSMCが製造の大部分を担っているが、今回のIntel起用の可能性は、「製造拠点の分散」「供給安定化」「中国・台湾依存からの脱却」などを狙ったものとされる。
- Intelによる製造が実現しても、チップの設計はApple自身が担うため、ユーザーが見た目や基本的なパフォーマンス面で「Intel製だから別物」と感じる可能性は低いとみられている。



