Gizmodo日本版によれば、Appleは“家庭用AIロボ”の構想を進めており、iPad mini程度の画面を備えた伸縮式ロボットアームに、マンガ風の“顔”を表示してユーザーの会話へ自然に“すっと入り込んでくるような”動作を実現するという。
BloombergのMark Gurman氏によると、このデザインは擬人化されたSiriとして位置づけられ、会話に参加するかのように振る舞うとのこと。2種類の見た目がテストされており、一つはFinderアイコンをアニメ化したデザイン、もう一つはミー文字風だとされています。
また、Appleが開発したAIフレームワーク「ELEGNT」では、ユーザーの動きや命令を読み取り、単に即応するのではなく、たとえば天気を尋ねられた際には「窓の外を見てから話す」といった、人間らしい表現ができるよう設計されています。これまでのスマートスピーカーにはない“自然さ”を狙った、Appleならではの次世代AIが家庭にやってくる予感です。
「Apple Intelligence」とは?
1. 概要
「Apple Intelligence」は、AppleがWWDC 2024で発表した、iOS 18/iPadOS 18/macOS Sequoiaに統合されたジェネレーティブAIプラットフォームです。オンデバイス処理とクラウド処理(Apple独自のサーバー&Apple Silicon)を組み合わせ、プライバシーを重視しつつ、高度なAI機能を提供します。
2. 主な機能
- Writing Tools:メールやメッセージなどで「Rewrite」「Proofread」「要約」などの文章支援が可能。
- Image Playground / Genmoji:簡単な記述からイメージやカスタム絵文字(Genmoji)を生成、Notesアプリから直接利用できる。
- Siriの強化:音声とテキストでの自然な対話、文脈理解やアプリ横断操作が可能。Finder的アイコンのアニメなどUI面の変化も確認されています。
- Private Cloud Compute:end-to-end暗号化を備えたApple独自のクラウド処理により、プライバシーを守りながら高度処理を実現。
3. 提供状況と展開
2024年10月にiOS 18.1などで最初の機能が提供開始(ライティング支援やSiri刷新など)。その後、WWDC 2025ではオンデバイスのファウンデーションモデル(Foundation Models API)が開発者向けに解放され、より多彩なアプリ体験やオフライン対応も可能に。世界各国での言語対応も拡大しており、日本語対応なども進行中です。
4. 市場評価
一部メディアからは、プライバシー重視が裏目に出てAIの進化が遅れているとの批判もあります(2025年時点でSiriの機能強化に遅れありとの指摘)。一方、Wiredは「Apple Intelligence の名称によってAIへの印象を軟化させ、市場投入をスムーズにした」と評価しています。



